歯周病の検査

歯周病の検査について

歯周病の検査について

どんな検査を行うのか?

歯周病の検査には、「歯周基本検査」と「歯周精密検査」の2種類が存在します。
どちらも歯肉溝の深さを測るプロービング検査や、動揺度や出血の有無のチェックを行い、現在の状態を記録するための検査ですが、主な違いはプロービング検査の検査部位になります。
基本検査は1本の歯の一番深い部位のみ(1点法)を記録するのに対し、精密検査では1本の歯で6ヶ所を測定して記録します(6点法)。

精密検査の方が時間はかかりますが、特定の部位の状態が分かりやすいため、歯周病治療には欠かせない検査となります。

動揺度の診断法方

動揺度をみる時は、ピンセットを使用して歯を軽く動かしどれだけ動きが生じるかを測定します。

測定結果は0〜3の4段階で記録され、全く動きがみられない場合は異常なしの「0」となりますが、前後に動く場合は軽度の動揺があるとして「1」、前後だけでなく左右にも動く場合は中度を表す「2」、さらに上下にも動くようであれば重度を表す「3」と記録されます。
健康の歯であれば動揺は0ですが、2以上の動揺がある場合はかなり深刻な歯周炎を起こしている可能性が高いです。

出血の有無

プロービング検査時の出血は、歯周ポケットの中で炎症が進んでいる証拠となります。クリーニングでも同じ事がいえますが、健康な歯ぐきであれば一般的に出血は起こりません。
出血の度合いが大きい場合は、歯周病がさらに進行してしまう可能性が高いため注意が必要です。

PCR(プラークコントロール)

動揺度や出血の有無をチェックした後は、歯の磨き具合を0〜100%の間で評価するPCR(プラークコントロールレコード)を行います。

専用の染め出し液を使って歯垢に色を付け、磨き残しがはっきりと目に見える状態にした後、患者様に色の付いた部分を鏡を見てもらい、現状を知っていただきます。 その後、色が付いてしまった磨けていない箇所を歯科衛生士と一緒に確認しながら、効率的に磨く方法をお伝えします。

また、染まった部位が全体の20%以下であれば、清掃状態は良好だと判断されますが、当院では患者様を歯周病のリスクからより遠ざけさせるために10%を基準にして良好か否か判断しています。

自分のお口がどんな状態なのか把握しよう

当院の歯科衛生士が、検査結果を患者様に分かりやすく説明し、どのように改善していくかをまとめた治療計画をお伝えします。

PCRにより磨き残しの箇所が広範囲にある事が浮き彫りになると、こんなに自分がきちんと磨けていないのかとショックを受ける方も少なくありませんが、磨き方を変えれば次の結果も必ず変わります。

正しい歯磨きの仕方と今のお口の状態を患者様自身が把握することが最も大切ですので、現状を正確に認識し今後の生活に活かしていただけたらと思います。

メンテナンスの重要性

メンテナンスの重要性

定期的にメンテナンスを受けている日本人の割合

定期的にメンテナンスを受けている日本人の割合は、全体の2%しかいないと言われています。

原因としては、日本は海外とは異なり保険診療が適用されるため、ひどい状態になっても治療費があまり高額にならない事が理由の一つとして考えられます。そのため、たとえ虫歯や歯周病にかかっても初期症状の段階では我慢できる範疇なのでついつい放置してしまい、さらにひどくなってからようやく歯医者に通い始めます。

一方で、保険外である自費診療を受けている患者様の多くは、ご自身のお口の健康に関してとても高い関心を持っており、日頃から定期的にメンテナンスに通っていらっしゃいます。

また、海外ではお口のケアに関する意識がとても高いため、歯の色や歯並びなどが悪いと進学や就職活動の際に悪影響を与えてしまいますが、日本では歯の見た目が多少悪くてもマイナスな印象を抱かれる事はほとんどありません。そういった歯科治療に関する意識の違いも定期的にメンテナンスに通う日本人の割合を下げている要因の一つといえます。

日本人の大半が歯周病に罹患

日本人は、35歳以上の8割が歯周病に罹患していると言われています。
しかし、歯周病はサイレント・ディジーズ(静かな病気)と呼ばれるほど、初期段階ではほとんど痛みを伴わないため、多くの日本人が歯周病にかかっているにも関わらず、自覚症状を感じていません。

しかし、その状態を放置すると「歯がぐらつく」「歯ぐきから膿が出る」などの症状が現れるまで悪化してしまい、最終的には重度歯周病と診断され抜歯の可能性も高くなっていきます。ですので、ご自身の歯を残すためにも、早期発見・早期治療を心がけて下さい。

歯周病の治療について詳しく見る

海外ではどうしているのか?

定期的にメンテナンスを受けている日本人の割合が国民全体の2%なのに対し、スウェーデンでは約90%、アメリカで約80%、イギリスで約70%といったように欧米などの先進国ではとても高い数値ばかりです。

この理由は、先ほどもお伝えしたように歯科治療に対する認識の違いが挙げられます。

日本では保険診療が普及しているため、たとえ虫歯などの病気が悪化していても安価な費用で治療を受ける事ができますが、海外では保険診療が存在しないため全ての治療が自己負担となり、虫歯などの病気が悪化すればするほど治療費は高額になり、自らの経済状況を圧迫してしまいます。
そのため、病気にならないように定期的に歯医者に通い「予防」を徹底して行っているのです。

お口の病気を予防するための方法

歯周病を予防するには、歯医者で行うプロフェッショナルケアと患者様がご自宅で行うセルフケアの両方が必要になります。
いくらプロフェッショナルケアを受けていても、セルフケアの質が良くなければ意味がありません。

当院では、担当の歯科衛生士より患者様一人一人にあった歯ブラシや歯磨きの仕方、補助器具の使用方法などをご説明し、歯磨き指導をしておりますので、継続して通院しやすい環境かと思います。ご不安な点がありましたら、なんでもご相談ください。

本ページのまとめ

歯周病の検査では、歯ぐきの深さを測るプロービング検査や、動揺度や出血の有無を調べる検査、歯槽骨の状態をみるレントゲン検査などが行われ、患者様のお口の状態を正確に測定する事ができます。

歯周病はご自身が気づかないうちに徐々に悪化してしまう恐ろしい歯科疾患のため、定期的な検査や検診がとても重要で、早期に発見と治療を行う事ができればその分費用や治療期間は少なく済みます。

歯周病検査をご検討中の方は、ぜひあいおい歯科グループ 池袋駅前歯医者・矯正歯科までご連絡下さい。

記事の監修

この記事の監修 浜島均
あいおい歯科グループ
池袋駅前歯医者・矯正歯科
理事長

浜島 均

経歴

愛知学院大学歯学部 出身
愛知県済生会病院 歯科口腔外科 にて研修
同大学 顎顔面外科学講座 口腔先天異常学研究室 所属
一般歯科医院を経て
2018年 あいおい歯科グループ 池袋駅前歯医者・矯正歯科 開院

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歯周病治療について詳しく 歯周外科治療について 歯周病を予防するために
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