部分入れ歯について

部分入れ歯について

部分入れ歯とは？

歯を失った欠損部に装着する入れ歯の一種で、欠損部の両側にある歯にバネをかけて使用します。部分入れ歯の適用範囲は広く、1本だけ抜けてしまったケースから残存歯が1本だけのケースまで適用されます。
また、保険と自費の部分入れ歯があるため、素材の種類に応じて見た目や使い心地に大きな違いがあります。

部分入れ歯の特徴

• 1歯用から製作が可能
• 本数が増えればそれだけ違和感が大きくなる
• 保険適用の入れ歯の場合は金属のバネがつく
• 本数が少ないと紛失しやすいため注意が必要

どんなケースで部分入れ歯が選択されるのか？

入れ歯は歯が抜けてしまった際に適用される治療の一つですが、最も費用が安いという特徴があり、保険適用の入れ歯であれば数千円で製作が可能なため、経済的負担を抑える事ができます。
また、外科手術を受けたくない、もしくは身体的な理由で受けられない方の場合は入れ歯が適しているといえます。

保険と自費の部分入れ歯の違い

使用する素材

保険適用の入れ歯を製作する場合、保険のルールに則りどの歯医者でも決められた素材を用いないといけないため、使用できる素材に制限があります。

結果として、保険診療を選択すると、見た目や機能性に大きなデメリットが生じてしまいます。特に部分入れ歯では金属のバネを使用するため、口を開けるとバネが目立ってしまい、部分入れ歯を使用している方の多くが人前で笑えなくなったとおっしゃっています。

一方、自費診療の場合は、バネ部分を歯ぐきと同色の素材に変えて製作する事が可能ですので、保険の部分入れ歯に存在する見た目の問題を解消する事ができます。
何より自費診療は、様々な種類の素材を選択する事が可能なため、患者様一人一人の希望に沿った理想の入れ歯を製作する事ができます。

費用面の違い

保険適用であれば1割負担の場合、1,200円〜2,500円前後で製作可能ですが、自費診療の場合は素材により金額が異なり、保険の入れ歯よりも高額になります。
また、自費診療は歯医者によって金額を自由に設定できるため金額が異なりますので、金額などの事前リサーチが大切です。

金属アレルギーなどの健康面

保険適用の部分入れ歯には金属のバネが付くため、金属アレルギーのある方にはご利用頂けません。

また、この金属バネは鉤状（鉤のように曲がった形状）のため、バネと歯の隙間に食べ物や口腔内の汚れがよく詰まり細菌感染を助長してしまいます。
その結果、虫歯や歯周病になりやすいため、保険の部分入れ歯は健康に良いとはいえません。

部分入れ歯の種類

1. プラスチック義歯レジンと呼ばれるプラスチックを使用しており、安くて軽いのですが、一方で脆く、傷や臭いがつきやすい特徴があります。固定するため金属のバネを隣の歯にかけますが、噛むたびにグラつき安定性にかけます。
2. ノンクラスプ義歯金属のバネのない審美性に優れた部分入れ歯です。
   プラスチック義歯より厚みが薄いため、違和感が少なく、傷や臭いもつきにくい特徴があります。
   治療費は、左右片顎162,000円 ＋ 型取り費用 8,000円です。
3. コーヌスクローネ義歯金ブリッジと入れ歯の中間のような治療法で、バネが存在しない入れ歯になります。
   審美性の高さと安定性を兼ね揃えているため、満足感は高いといえます。
   治療費は、1装置あたり108,000円 ＋ 型取り費用 8,000円です。

部分入れ歯の製作

製作の前段階

1. カウンセリングまず問診票をご記入いただき、そのデータを元にカウンセリングを行います。
   治療に関するご要望や疑問点があれば、お気軽にお伝え下さい。
2. 歯科検診虫歯や歯周病の有無、歯の並びを確認します。
   問題が見つかった場合は、先にそれを解決して健康な状態に戻す必要があります。
3. 診査・診断噛み合わせのチェックやレントゲン写真でより詳しく状態を把握し、患者様だけの治療計画を立てます。
   治療計画をお伝えして同意を頂けましたら、入れ歯の製作に移ります。

製作段階

1. 型取り上下の歯の型取りを行います。
   欠損部が広い場合は型取りに加え、別の日に噛む位置を正確に決めるための「咬合採得」と呼ばれる処置を行います。
2. 仮義歯試適完成前の入れ歯をお口の中で合わせて、微調整を行います。
3. 義歯装着完成した入れ歯をお口の中で合わせて、噛み合わせの調節と取り外しの練習を行います。
   取り扱い方法やお手入れ方法についても、分かりやすくお伝えいたしますのでご安心下さい。
4. 調整製作したばかりの頃は特に違和感はないかと思いますが、しばらく使用すると不具合を感じる事がよくあります。
   合わない入れ歯を我慢して使い続けると歯ぐきを痛める可能性があるため、1週間に1度のペースで調整を行う必要があります。

部分入れ歯に関する質問

保険と自費の部分入れ歯、どちらが良いのでしょうか？

審美性や使用感を重視するのであれば、自費の部分入れ歯をお勧めします。
しかし、欠損部（歯が抜けてしまった部分）が少なく、奥歯などの金属のバネが目立たない部位であれば、保険適用の入れ歯でも違和感は少ないため問題はないかと思われますが、清掃が行き届きにくい奥歯の入れ歯は歯周病のリスクが高くなるので日頃のご自身でのケアは今まで以上に丁寧に行う必要があります。

また、奥歯の入れ歯は噛み合わせの不調を引き起こす恐れがありますので、歯周病のリスクや噛み合わせの不調などを心配される場合はインプラントをご検討ください。

自費の部分入れ歯の場合、どういった基準で種類を選べば良いでしょうか？

自費の入れ歯では、どの部位に入れ歯を使用するか、また欠損箇所の範囲がどれくらいかによって適切な入れ歯の種類が異なります。

患者様だけでお決めになるのは難しいかと思いますので、一度当院へご相談下さい。
専任のトリートメントコーディネーターが患者様のお話を丁寧に伺い、お口の状況だけでなくお仕事や生活習慣にも配慮し、最適な部分入れ歯をご提案します。

本ページのまとめ

部分入れ歯は、保険適用と自費診療のものが存在し、ご希望に応じてどちらが良いか選択する必要があります。ただ、保険の入れ歯には多くのデメリットがあるため、健康面や審美面などあらゆる面を考慮して、どの入れ歯にするか選択していただけたらと思います。

当院では、患者様とのカウンセリングを重視しているため、専任のトリートメントコーディネーターが治療前にお悩みやご要望をしっかりヒアリングします。
部分入れ歯をご検討中の方は、ぜひあいおい歯科グループ 池袋駅前歯医者・矯正歯科までご連絡下さい。

記事の監修

あいおい歯科グループ
池袋駅前歯医者・矯正歯科
理事長

浜島 均

経歴

愛知学院大学歯学部 出身
愛知県済生会病院 歯科口腔外科 にて研修
同大学 顎顔面外科学講座 口腔先天異常学研究室 所属
一般歯科医院を経て
2018年 あいおい歯科グループ 池袋駅前歯医者・矯正歯科 開院

関連ページ

本ページに関連する内容が別ページにもあります。興味があればぜひご覧ください。