ボツリヌス治療 歯ぎしり・食いしばりから歯を守る
ボツリヌス治療は、強い食いしばりや歯ぎしりで歯や顎に負担がかかる方の保護にも用いられます。治療の目的と、お口の健康との関係を解説します。
知らないうちに歯を削る力
歯ぎしり・食いしばりから歯を守る
ボツリヌス治療
寝ている間や集中しているとき、自分でも気づかないまま強い力で歯を噛みしめている方は少なくありません。
こうした歯ぎしり・食いしばりは「睡眠時ブラキシズム(眠っている間に歯を擦り合わせたり噛みしめたりする状態)」とも呼ばれ、日中に食べ物を噛むときの何倍もの力が、長い時間休みなくかかることがあります。
その力は歯そのものだけでなく、詰め物や被せ物にも加わります。
あいおい歯科グループ池袋院では、この「気づかない力」をやわらげて歯を長持ちさせる方法として、ボツリヌス治療をご案内しています。
こんなサインは噛む力が強すぎるのかもしれません
- 詰め物や被せ物が、短い期間で外れたり欠けたりする
- 冷たいものや甘いものがしみる(知覚過敏)
- 頬の内側に、歯の形に沿った跡がついて
いる - 奥歯や前歯の先がすり減ってきた
歯は硬い組織ですが、過剰な力を受け続けると表面が削れたり、内部に細かいヒビが入ったりします。
歯と詰め物の境目には力が集中しやすく、接着がはがれて外れる原因にもなります。直しても力がそのままだと繰り返しやすく、削る処置を重ねるほど歯はもろくなっていきます。
治療の仕組み
なぜ筋肉をゆるめると歯を守れるのか
噛む力を生むのは、頬からエラにかけて広がる「咬筋(こうきん)」という筋肉です。ボツリヌス治療では、この咬筋にボツリヌストキシン(A型)という成分をごく少量注射します。
筋肉は、神経からの信号(アセチルコリンという物質)を受けて縮みます。この信号を一時的に抑えることで、咬筋の過剰な緊張がやわらぎ、噛みしめる力そのものが落ち着きます。
歯を直接治療するのではなく、歯にかかる力の環境を変えて守る、という考え方です。歯科で行う目的は見た目を変えることではなく、歯や顎関節(あごの関節)を守る機能改善にあります。なお、保険が使えない自由診療(費用が全額自己負担となる診療)です。
歯ぎしりの対策には、就寝時のマウスピース(ナイトガード)もよく使われます。
マウスピースが歯の表面を直接守るのに対し、ボツリヌス治療は噛む力そのものをやわらげます。働き方が違うため、歯の状態によって使い分けたり、組み合わせたりすることもあります。
当院で使用する製剤
「INNOTOX®︎」について
池袋院では、韓国のメディトックス社が開発したINNOTOX®︎という、あらかじめ液体になっているボツリヌストキシン製剤を使用しています。粉末を希釈して使う従来の粉末製剤と比べて、次のような特徴があります。
- 希釈の手間がいらない液体型の製剤
- 濃度が一定で、希釈時の細菌混入のリスクが
少ない - ヒト血清アルブミンや動物由来の成分が不使用
| 料金 | 19,800円 |
|---|---|
| 薬剤量 | 片側22単位/合計44単位 |
治療の流れと、
効果が続く期間
池袋院では、いきなり注射をするのではなく、噛む力が本当に強すぎるのか、その力が歯のトラブルの原因になっているのかを確かめてから治療に入ります。
診察では、すり減りや破折、詰め物・被せ物の状態を確認し、噛んだときの咬筋のふくらみ方も合わせて診ます。
- カウンセリングと診査・診断歯や詰め物の状態を確認し、適応を見極めます
- 注射咬筋にごく少量を注射します(おおむね10〜30分程度)
効果を感じ始める目安は、おおむね数日〜3週間程度です。効果は永続せず、おおむね3〜6か月かけて徐々に元へ戻ります(個人差があります)。
注射後のダウンタイム(日常生活への影響が残る期間)は比較的少なく、その日のうちにふだんどおり過ごせる方がほとんどです。
受ける前に知っておきたい
リスクと、向き・不向き
注射した部位の内出血や軽い腫れ、左右差、噛む力の一時的な低下、まれに表情の違和感が出ることがあります。多くは時間とともに落ち着きます。
妊娠中・授乳中の方、妊娠を予定されている方(男女ともに)、特定の神経・筋肉の病気がある方は施術を受けることができません
歯のトラブルの原因が噛む力以外にある場合は効果が限られるため、池袋院では診査・診断で適応を見極めてからご提案します。気になるサインがある方は、まず原因を一緒に確かめるところから始めましょう。
よくある質問
- 治療に痛みはありますか?
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細い針を使い、量もごく少量のため、チクッとする程度におさまる方が多いです。不安があれば事前にご相談ください。
- 詰め物がよく外れるのですが、防げますか?
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噛む力が原因の場合は、噛む力が強いことが大きな理由です。そのためボツリヌス治療により、力がやわらぐことで外れにくくなることが期待できます。まずは歯の状態を確認します。
- 効果はどのくらいで感じられますか?
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おおむね数日〜3週間ほどかけて、噛みしめる力が少しずつ落ち着いていきます。
- 施術した当日に運動やお酒は大丈夫ですか?
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内出血や腫れが出やすくなるため、激しい運動・飲酒・長時間の入浴は施術した当日はお控えください。
- 一度受ければずっと効果が続きますか?
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効果は永続せず、おおむね3〜6か月かけて元に戻ります。歯の状態に合わせて、間隔をあけながら繰り返す方法をご相談します。
